MUDAI

9月11日

アメリカ村SUNHALLにて『CHOICE 3』。Seiho、tofubeats、okadadaの三人はいつだって「自分はこう思ったからこうしている」という話をおもしろおかしくしているような気がする。振りかえると、いろいろとこの人たちに引っ張られているところが多い。会場はたくさんの人で埋め尽くされている。PUNPEE氏とは初めて喋ったが、サンプリングについて聞きたかったことを聞くことができてよかった。

 

9月某日

アルバムリリースにまつわる事務作業みたいなものが一つづつ終わっていき、なんとなくあとは出るのを待つだけという心持ち。おそらく京都にいるのもあと半年、いまから「京都の音楽シーンに一矢報いる」みたいなの(そもそもそんな気も能力もないが)はもう無理なので、残りは適当に友達と楽しく楽器でも弾きながら過ごすかという気持ちになってくる。時折都合のよさを見せるのが人生、いい感じにライブハウスからブッキングのメールが来たりするのである。メンバー集めないとな、と思いとりあえずイサゲンに「バンドやろ」とLINEを送る。自分の曲のバンドアレンジでもするかとDAWを起動しギターを録りはじめると、いきなり弦が切れてしまった。これが人生・・・と言いたくもなる。とはいってもたかだか25年、人生のなにがわかるのか。

 

9月某日

かねてから行きたかった”ダイアログインザダーク”に参加する。完全に光を遮断した真っ暗闇にグループで入っていく体験型のアトラクション?なんだけど、噂通りハッとさせられることが多々あり、いろいろと考えてしまった。顔とかが一切見えない状態で、知らない人とコミュニケーションとっている自分が思いのほか饒舌だったのは、意外なのかそうではないのか。

 

9月某日

ヒデキックから弊PVがbehanceでFeaturedされているという情報が。真面目に作ったこのPV、公開直後、海外のさまざまな動画・クリエイティブ系メディアにメール送りまくったのに、ことごとく相手にしてもらえずへこんでいたりしましたが、公開4か月後にこうやってちゃんと評価されて一安心。最近で一番くらいうれしかった出来事です。届いているのに伝わっていないのか、そもそもみられていないのかは大きな違い。日本という国で個人レベルでやっている創作活動、どこに向かって投げるかは難しい。自己の満足のためにやっているというのが前提としてあるけど、自分たちでつくったモノになにかを感じてくれる人がいる場所があるのなら、せっかくなのでそこに看板でも立てて、興味がある人が触れられるようにしたいものである。

 

マルチネとか、いわゆる”インターネットっぽい”とかいわれる音楽シーンもそうだけど、「内輪っぽい」という旨のdisをしばしば見かける。好きなものが似た人が集まって好きなことをしているのなんて本質的に内輪なわけで、どうしようもないと言ってしまえばそれまでである。といっても、開き直るのもまたダサい。なので、そういった批判のいうところの”内輪”の外に自分の創作物をもっていったときに、それでもなおかっこいいと思われるような、強度のあるものを作ることを目標にしています。真摯に作ったものは、文脈を超えて伝わるものがあると思うし。がんばります。