"Recollect the Feeling(仮)"制作メモ

モチベーションが続かないのでできてもいないアルバムの制作メモを公開するという荒業を実施していきます(最終更新1/17)

【背景】

前作はどうしても「自分がいままで作ってきた曲の中から佳作を抜粋してきました」みたいな感じの作り方だったので、次はちゃんと"アルバムのために曲を作る"前提で制作しようと決意。

アイディアスケッチを10ネタ準備し、全体の雰囲気を勘案しアルバムタイトルを「Recollect the Feeling(仮)」に設定。テーマを決め、それに従ってそれぞれのネタを膨らませてアルバムの完成を目指した。

 

【全体テーマ】

 いままでの人生で、音楽を聴いた時(別に小説や漫画、映画などでも構わない)に受けた強い感動、深い感銘をぼんやりと思い出す。具体的な思い出ではない、センスオブワンダー的な感情に向き合ううちに、漠然としているはずの「自分の好きな感じ」がなんとなく見えてくるような気がする。

 

1.Lost in thought

真っ向から初期bibioへの敬意表明。

 「"8mmカメラで撮った映像"は調子いいが"8mmカメラ風加工"はどうしてもダサい」的な問題は、この手のローファイトラックを作る際にどうしても立ちはだかってくる。ヤフオクでカセットMTRを落札してみたり本気でSP1200の購入を検討したりもしたが、ローファイな機材が好きなわけではなく、そのサウンドが好きなだけなので、なんで"そういった機材を使った音が好きなのか"を本気で考えるためにも、あえてアナログ機器に頼らず完全にプラグインオンリーでのサウンドメイクに挑戦。「その手の機材を利用した」という手続きや過程を重視するのではなく、自分の一番好きな機材(パソコン)で好きな音を目指す。"8mmカメラ風加工"的なテクスチャになっていないことを願う。最後のボーカルエディットの質感も含め自分のバイブスを込めれていると信じたい。

 

2.Gray herons

 元を正すとかなり古い曲。原型となる曲は4年前くらいにサンクラにあげた記憶が。事情があって去年リメイクしたが、結局世にでることはなかった。質感が本アルバムのコンセプトにあっているような気がして繋ぎの二番打者として採用。

ギターのチューニングはDBDGBD(オープンG)で弾いていますが、これもBibioの曲をコピーしていたのがきっかけ。情景描写で心情を出すみたいなそんなアルバムが作りたかった。

 

3.Between us

 自分的には本アルバムでもっとも技術オナニー性の高いトラック。自分のボーカルエディットのスキルをひけらかしたいという浅ましい感情で作り始めた曲であるが、結果として結構おもしろくなったと思っています。「奇妙なノリの2人の掛け合い」がテーマ。奇妙なまま終わる予定のはずが、個人的な願望が反映されてしまったのかにこやかな感じに着地する展開になった。お互いの親睦のために、ちょっと今夜はいろいろ話そうや、的な。まあ結局人の気持ちは分からんけど。

 ちょうどノリでIK MultimediaのシンセSyntronikを購入したタイミングだったのでフル活用。音色読み込みは結構遅いがお気に入り。やっぱ自分はサンプリング音源の方が相性がいいような気がするが、そもそも普通のシンセでのシンセサイズが下手なだけなのかもしれない。

 

4.Casual remark

 元ネタはThe Fabulous Waller Family - How Long Will I Be A Fool。いい曲。

こんな曲のクリアランスがそこそこの値段で取れてしまうなんていい時代・・・

基本サンプル、ドラム、ベースの3トラックのみで組む行為を個人的に三点セットシリーズと呼んでいる。(前作だとWay ahead、send aroundなど。)PCに優しい省エネトラックメイクであるが、使う脳みそは何十トラックも使う多楽器アレンジとそんなに変わらない気も。2017年以降結構クライアントワークをやったが、そちらではこのスタイルはなかなか取れる機会はないので自分の作品でしっかりやっていきたい。

 cluster AのPV周りのトラブル?でサンプリング哲学にしっかり向き合わざるを得なくなったわけであるが(未だにYouTubeのコメント欄で非難され続けているので興味ある人は見てみてください)、このアルバムがそういったものへのはっきりとした態度表明になるとよいと思う。拝借するのはフレーズなのかテクスチャなのか、はたまたその向こうのバイブスなのか。おれたちが参照しているものはなにで、どこからが自分のクリエイティブなのか。

  後半の展開かなり悩んだが、なんだかんだ(当社比で)パンチのある曲に。

<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/twe7HZLs_D0" frameborder="0" allow="autoplay; encrypted-media" allowfullscreen></iframe>

 

5.Good feeling

 原型ができたのは2012年、DAWを購入しin the blue shirt名義をはじめて三曲目に作った曲。しばらくサンクラに別のタイトルでアップしていたはず。当時はボーカルチョップのボの字もなかったのでだいぶ雰囲気が変わってしまったが。

 7年も経つとDTMの技術は上達しているが、ソングライティングというか、根本的なバイブスは何も変わってないんだなという気づきは、"Recollect the Feeling"というアルバムタイトルをつけようと思ったきっかけでもある。「根本のバイブスってなに?」という問いに対峙するには、自分がマジで感動した創作物から得た感情に向き合うとよさそうだと思いませんか?知らんけど。

 左右で鳴っているピコピコリードは当時のデータそのまま。昔の自分に感謝。ボーカルのラインも結構お気に入り。ありがとう今の俺。

 もともとギターのみで作った曲であったが、それをリハモして鍵盤中心のアレンジにしたのが果たして正解だったのかは不明。

 

6.Bamboo leaf

 かつて上野公園のイベント告知動画用に制作したトラックが原型。ほぼそのままボーカル足しただけ。アルバムの前半と後半の間の箸休め。

 上野といえばパンダ、パンダといえば笹。そういえばおれは未だにシャンシャンを見に行けていない。

 

7.Fork road

 生演奏で曲を作りたいというモチベーションで制作。諸々調整中。

 

8.Cast off

 個人的に絶望真っ只中でガンスピりしている最中に作った曲。怨念満載、この曲聴きかえす度にそのときの気持ちを思い出せるように・・・

 人生第二部、やっていこうという願いを込めてのタイトル。この曲なくしてこのアルバム成立せず。

 

9.On a Saturday

 これも古く、元を正すと18の時の宅録ファイルが元ネタ。前作Mellow outと同様、おれの奥底に眠るインディ、ギターポップマナーに乗っ取って作曲。

 とは言ってもアレンジ詰める過程でロック臭がぼちぼち脱臭された気がするが、それは最近の自分のモードなのかもしれない。

 

10.Rivebed

 テーマは淀川。デモ作って一年ほど放置しているうちに、tofubeats氏がRiverという大名曲を生み出してしまいお蔵にしようか悩んだが結局採用。

インスタグラムでフォローしているダンサーの方が、河川敷などで何気なく踊っている動画を見るのがすごい好きで、それに強いインスピレーションを受けています。

 ローファイヒップホップの文脈で解釈されてしまうとなんとも言えない気持ちになってしまうが、自分はああいう音楽自体は好きである。好きであるがゆえに偏屈なスタンスをとってしまうのはおたくの性分である。

最後のギターソロが決まらない。